死霊館

オカルト
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PG12 オカルト ホラー 実話

1971年にアメリカで実際に起きた出来事を描いたオカルトホラー作品。メガホンを取ったのは、「ソウ」シリーズ(2004年~2010年)で有名なジェームズ・ワン監督。「悪魔の棲む家」(1979年)の元になった“アミティヴィル事件(アミティビル事件)”をはじめ、数多くの超常現象、怪奇現象を調査・解明してきた超常現象研究家のウォーレン夫妻が、その長い調査事例の中で“最も邪悪で恐ろしい事例”として、40年もの間封印してきた、ロードアイランド州ハリスヴィルの衝撃の事件を映画化。
R指定にもかかわらず大ヒットを記録。その後も続編、スピンオフ作品が製作されシリーズ化している。

おすすめ度:4.0

死霊館 作品情報

基本情報
2013年製作/112分/アメリカ/原題:THE CONJURING/PG12

スタッフ
監督:ジェームズ・ワン/製作:トニー・デローザ=グランド、ピーター・サフラン、ロブ・コーワン/製作総指揮:ウォルター・ハマダ デイブ・ノイスタッター/脚本:チャド・ヘイズ、ケイリー・W・ヘイズ/撮影:ジョン・R・レオネッティ/美術:ジュリー・バーゴフ/編集:カーク・モッリ/音楽:ジョセフ・ビシャラ etc.

キャスト
ロレイン・ウォーレン(霊能力者):ヴェラ・ファーミガ/エド・ウォーレン(悪魔研究家、ロレインの夫):パトリック・ウィルソン/キャロリン・ペロン:リリ・テイラー/ロジャー・ペロン:ロン・リビングストン/アンドレア・ペロン(長女):シャンリー・カズウェル/ナンシー・ペロン(次女):ヘイリー・マクファーランド/クリスティーン・ペロン(三女):ジョーイ・キング/シンディ・ペロン(四女):マッケンジー・フォイ/エイプリル・ペロン(五女):カイラ・ディーヴァー/ドルー(エドの助手):シャノン・クック/ブラッド・ハミルトン巡査:ジョン・ブラザートン/ジュディ・ウォーレン(ロレインとエドの娘):スターリング・ジェリンズ/ジョージアナ・モラン(ロレインの母):マリオン・ギュヨ/ゴードン神父:スティーヴ・コールター etc.

死霊館 主な受賞歴

映画賞受賞回(年度)受賞部門受賞者・受賞作品
エンパイア賞第19回(2013年)最優秀ホラー作品賞死霊館
放送映画批評家協会賞第19回(2013年)SF/ホラー映画賞死霊館

死霊館 あらすじ(ストーリー概要)

1971年、アメリカ、ロードアイランド州ハリスヴィルの古びた一軒家に、ロジャーとキャロリン夫妻と5人の娘たちが引っ越してきた。周りには何もない野中だが、一家にとっては念願のマイホーム。新しい生活に胸を躍らせるが、翌朝から奇妙な現象が次々と起こり始める。

  • 母キャロリンの足にできた覚えのないアザ。
  • 外よりも気温が低い室内。
  • 室内に漂う異臭。
  • 引っ越し後、絶対に家に入ろうとしなかった愛犬セイディーの突然死。
  • 次々に家に体当たりして死んでしまう鳥。
  • 末っ子エイプリルが語り掛ける姿の見えないローリーという男の子。
  • 室内から聞こえる手を叩く音。
  • そして、家の時計は全て午前3時7分で止まっていた。

奇妙な現象は日に日にエスカレートしていき、ついには娘たちに危害が及び始める。常識では説明がつかない“何か”の存在を感じたキャロリンは、多くの心霊現象、怪奇現象を経穴してきた超常現象研究家のウォーレン夫妻に助けを求める。娘を助けたいと訴えるキャロリンに同じく娘(ジュディ)を持つ夫妻は彼女の頼みを聞き入れ、まずはキャロリンの証言を録音する。ところが帰宅後再生するもエドの声はあるが、キャロリンの声は消えていた。その後、ペロン一家が購入した家を調査すると不気味な事実が発覚する。その家は元々は農家で、1863年にジェドソン・シャーマンなる人物が建てたもので、彼の妻バスシーバが、悪魔の生け贄とする為に生後7日目の我が子を殺害していたのだ。その現場を夫にみ見つかり、「この土地を奪う者は呪ってやる!」と巨木に登り、首つり自殺を遂げる。そして、その死亡時刻は「午前3時7分」だった。その後も次々と血塗られた歴史があった事が判明する…。

家中にカメラや録音機等の調査機器を取り付け、調査を進めるウォーレン夫妻だったが、反撃をエスカレートさせていく“何か”。そして、その魔の手は、やがて遠く離れたウォーレン夫妻の一人娘ジュディにまで及んでいく。それはまるでペロン一家から手を引けと警告しているかの様に。その家(館)に潜み、巣食う“何か”の正体は一体何者なのか…。

死霊館 感想・レビュー(ネタバレ)

「エクソシスト」の系譜を継ぐ“正統派ホラー”

冒頭でも触れた様に、アメリカで実際に起きた出来事を映画化した作品。

人間の身体を切断し、血しぶきが吹き上がる所謂“スプラッター映画”とは異なる。系譜としては、オカルト映画ブームを生んだホラー映画の金字塔「エクソシスト」(1973年)に連なる“正統派ホラー”オカルト作品。
“正統派ホラー”に相応しく、これだけ怖い映画に仕上がっているが、劇中に血しぶきはまったく出てこない。

「エクソシスト」も実話が元ネタになっているが(メリーランド悪魔憑依事件(メリーランド悪魔憑き事件))、本作は実際に起きた事件を忠実に映画化している。
僕もそうだが、こんな事が自分の身に起きたとしたら…、想像しただけでも生きた心地がしない。

そしてもう一つ。本作には別のテーマも存在する。
ヴェラ・ファーミガ扮するロレインとパトリック・ウィルソン演じるエドのラブストーリー
そして、ペロン一家の家族の絆。特に、憑依されながらも自分の娘を守ろうとする母キャロリン。キャロリンとその一家を必死に救おうとするロレインが、一人娘ジュディを守ろうとする姿。母親の愛情の強さには感動するものがある。

ジェームズ・ワン監督の新境地

ジェームズ・ワン監督がブレイクする切っ掛けとなったのが、猟奇殺人鬼ジグソウが登場し、その後シリーズ化された「ソウ」(2004年)だ。低予算で製作されながらもサンダンス映画祭で注目され、ヒットを収めた。
ジェームズ・ワン監督は、実在の人物が登場する物語を描くことで、新たな領域を開拓できると感じたと答えている。

長い間、ウォーレンズ(夫妻)の大ファンだったんだ。彼らが住んでいた世界や、彼らが成し遂げたこと、彼らの人生の生き方にとても魅了されたんだよ。そして彼らの映画を作る機会が巡ってきて、是非やりたいって思った。誰かの人生の実話を基にした映画に取り組むのは、最高だって思ったんだよ。怖い映画に変化をもたらすことができるからね。僕はこれまでに、ホラーというジャンルで多くのことをやり遂げてきた。でも、この映画では実在した人物の物語を描くことで、新たな領域を開拓できると感じたんだ。

引用元:映画上映スケジュールを検索!映画ナビ

また、ちょいちょい血しぶき飛び交う「スプラッター映画」ランキングにも登場する「ソウ」のメガホンと取ったジェームズ・ワン監督が、“正統派ホラー”としてまったく血しぶきがまったく出てこない映画を撮った意味でも新境地と言える。

死霊館 実話・元ネタ

カトリック教会が唯一公認した非聖職者の悪魔研究家の夫のエド・ウォーレンと霊能力者の妻ロレイン・ウォーレン。本作は多くの超常現象を調査・解明してきた超常現象研究家のウォーレン夫妻が、その長い調査事例の中で“最も邪悪で恐ろしい事例”として、40年もの間封印してきた、1971年のアメリカ、ロードアイランド州ハリスヴィルの衝撃の事件を映画化したもの。

実話レベル

実話レベル:4.0 実話に忠実

ペロン一家事件

「死霊館」の本筋をなす事件が「ペロン一家事件」だ。ウォーレン夫妻が調査した中で「最も邪悪で恐ろしい事例」として封印されてきた事件で、詳細部分は更に恐ろしく明かされていないがほぼ映画の通り。
事実、脚本を監修した霊能力者のロレイン・ウォーレンと一家の長女アンドレア・ペロンも「映画は実話に沿って制作され過度な脚色はない」と断言している。
そして、憑依されたキャロリン・ペロンは、この映画を観る事ができるか分からない、それは「あの家」に戻る事ができるかというのと同じ事だと語っている。

劇中で触れられる別の2つの出来事

劇中では、ペロン一家が遭遇するこの「ペロン一家事件」の他、実際に起きた2つの出来事についても触れられている。
その2つの「アナベル事件」と「アミティヴィル事件(アミティビル事件)」だ。

アナベル事件

「アナベル事件」はその後、「アナベル」シリーズとして、2019年までに以下全3作品が製作されている。
「アナベル 死霊館の人形」(2014年)、「アナベル 死霊人形の誕生」(2017年)、「アナベル 死霊博物館」(2019年)。只、映画としては実話ベースの「死霊館」シリーズから派生したフィクション作品。

だが、“アナベル人形”は実在する人形で、「ウォーレン・オカルト博物館(ウォーレン・オカルトミュージアム)」に保管されている、いや保管されていた…。というのもロレイン・ウォーレンが昨年2019年4月18日に死去された後、閉鎖されたのだとか。
この博物館にはウォーレン夫妻が調査、関わってきた事件で実際に引き取った呪われた品々が保管されていた。

本物の“アナベル人形”は劇中に登場した人形とは異なり、見た目はかわいらしい人形だ。アメリカの絵本「ラガディ・アン・ストーリーズ」に登場するキャラクターだ。
“アナベル人形”は映画と同じように“絶対に箱を開けないでください”と書かれ、博物館に保管されていた。そして、定期的にお祓いも行われた。
ところが、この注意を守らない人たちが事故死を遂げたり、大事故に巻き込まれる事例が発生した。

映画同様「絶対に開けるな」と書かれた注意書きを無視し、「やれるもんならやってみろ!」とケースを叩いた男性は博物物館からの帰り道にバイク事故で死亡

引用元:シネマトゥデイ

「悪魔より神の方が偉大!」とアナベル人形を放り投げた神父がその日の帰り道にトラックとの接触事故に巻き込まれる。

引用元:シネマトゥデイ

当サイトでも、「アナベル」シリーズのレビューの際に紹介しようと思います。怖すぎる話…。

アミティヴィル事件(アミティビル事件)

「エクソシスト」(1973年)が切っ掛けとなり、’70年代のオカルト映画ブームが起こる。そのオカルトホラー映画の代表作の一つが2005年にも同じタイトル(原題も)でリメイクされた「悪魔の棲む家」(1979年)だ。「悪魔の棲む家」は、1974年にアメリカ、ロングアイランドのアミティヴィル(アミティビル)で実際に起きた超常現象を題材にしたジェイ・アンソン著のベストセラー「アミティヴィルの恐怖」(The Amityville Horror)を映画したものだ。続編、リメイク等を含めると十数本近くが映画化されている。

本作「死霊館」のラストシーンでチラッと触れられている「アミティヴィル事件(アミティビル事件)」は出来事としては、2つ存在する。
それが「デフェオ一家殺害事件」「ラッツ一家の引越し事件」だ。

デフェオ一家殺害事件

1974年11月13日。ニューヨーク州ロングアイランドの閑静な町アミティヴィルで、一家6人が射殺されるという惨劇が発生する。犯人は一家の23歳になる長男ロナルド・デフェオ。当初はマフィアの犯行を主張していた(実際、デフェオ家はマフィアに関りがあったとされる)ロナルドだったが、警察に証言の矛盾点を指摘されたことから、自分が両親と4人の弟や妹をショットガンで殺害したことを認めたのである。

引用元:洋画専門チャンネル ザ・シネマ
ラッツ一家の引越し事件

それから1年余り経った1975年12月19日、惨劇のあったアミティヴィルの家にラッツ一家が移り住んでくる。ジョージ・ラッツと妻キャシー、そしてキャシーの連れ子3人だ。夫婦はいわくつきの物件であることを承知した上で、8万ドルという破格の安さに惹かれて家を買ったのだが、しかし彼らが引越しをして以来、家では様々な怪現象が発生したという。それは日に日に深刻となっていき、移り住んでから28日後の1976年1月14日、ラッツ一家は着の身着のままでアミティヴィルの家を逃げ出す。

引用元:洋画専門チャンネル ザ・シネマ

こちらも、映画「悪魔の棲む家」のレビューの際にもう少し紹介しようと思います。強烈な心霊写真も残されていて怖すぎる…

死霊館 まとめ

実話ものが好きな僕も公開時に劇場に足を運んで鑑賞した。血しぶきはないので、スプラッター映画の様な視覚的な恐怖(その場限りの恐怖)はないが、実際に発生した出来事(事件)ということと、ジェームズ・ワン監督の演出の素晴らしさもあり、映画館からの帰り道がもの凄く怖くなったことを覚えている。
正に“正統派ホラー”に相応しい傑作と言えるでしょう。
恐怖に耐えれる人は是非鑑賞ください。
シリーズ化、スピンオフ作品も製作されているので、連続して観るのもよいかも。そして、シリーズ最新作も公開予定なので、今のうちにおさらいしておこう!

死霊館 最新情報

「死霊館 エンフィールド事件」(2016年)の続編、そしてシリーズ最新作「ザ・コンジャリング: ザ・デビル・メイド・ミー・ドゥー・イット」(原題:The Conjuring: The Devil Made Me Do It)」の2021年夏に本国アメリカでの公開が予定されている。こちらも楽しみ。

死霊館 こんな人におすすめ

  • 「オカルト映画」が好きな人
  • 「実話映画」が好きな人
  • 「エクソシスト(悪魔祓い)映画」が好きな人
  • 「正統派ホラー映画」が好きな人

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