ランボー

アクション
© 1982 STUDIOCANAL
アクション ドラマ ベトナム戦争 戦争

1982年に製作されたシルヴェスター・スタローン主演の傑作アクション。
ベトナム帰還兵ジョン・ランボーと、食事をとるために訪れたとある街で、彼が流れ者というだけで排除しようとした保安官との戦いと、その戦いを通して、「ベトナム戦争」と「その戦争により引き起こされた帰還兵の悲劇」を描いている。祖国アメリカの為に従軍、戦いながら、帰国後は非難の的となり、戦地での想像を絶する戦争体験により、PTSDに苦しむ帰還兵の悲しみ・苦しみを通して、「アメリカの闇」を描いた社会派ドラマでもある。
1972年に発表された作家ディヴィッド・マレルの処女小説「一人だけの軍隊」(原題:First Blood)が原作。

おすすめ度:3.8

ランボー 作品情報

基本情報
1982年製作/93分/アメリカ/原題:FIRST BLOOD

スタッフ
監督:テッド・コッチェフ/脚本:マイケル・コゾル、ウィリアム・サックハイム、シルヴェスター・スタローン(シルベスター・スタローン)/原作:ディヴィッド・マレル/製作総指揮:マリオ・カサール、アンドリュー・G・バイナ、ハーブ・ナナス/製作:バズ・フェイトシャンズ(バズ・フェイシャンズ)/撮影:アンドリュー・ラズロ/美術:ステファン・レイチェル/音楽:ジェリー・ゴールドスミス/主題歌:「It’s a Long Road」(ダン・ヒル)/編集:トム・ノーブル、ジョアン・E・チャップマン etc.

キャスト
シルヴェスター・スタローン(シルベスター・スタローン)、リチャード・クレンナ、ブライアン・デネヒー、ジャック・スターレット、デヴィッド・カルーソー、ビル・マッキーニー、マイケル・タルボット、クリス・マルケイ、デヴィッド・L・クローリー、ドン・マッケイ、アレフ・ハンフリーズ etc.

ランボー あらすじ(ストーリー概要)

ベトナム帰還兵のジョン・ランボーは、ベトナム時代の戦友を訪ねるが、ベトナム戦争の後遺症で既に亡くなっていた。
失意のランボーは、そのまま近くの街に立ち寄るが、保安官ティーズルとのもめごと(というか偏見の下の嫌がらせ)が元で、取調べを受けることになった。取調べに事寄せて、ランボーを虐待する保安官達。ランボーのふてぶてしい面構えが一層、彼らの感情を逆撫でする。
そして、体を洗い終わった後、剃刀で髭を剃ろうとした時だった。ランボーの脳裏に、ベトナムでの拷問の記憶が甦る。保安官達を叩きのめし、バイクを奪って逃走する。追跡するパトカー、山中へと逃げるランボー。近代兵器を用い、軍隊まで出動させ、ランボーを追い込むティーズルたち。やがて、山中を舞台にランボー1人対1000人余りの兵隊との戦いが始まる。だが、彼らは知らない。ランボーが元グリーンベレー(アメリカ陸軍特殊部隊)のベトナム帰還兵であり、且つ“戦争の英雄”であることを…。

ランボー 感想・レビュー(ネタバレ)

傑作アクションにして、アメリカの闇を描き出す社会派ドラマ

「ロッキー」シリーズと並び、シルヴェスター・スタローンのもう一つの当たり役ジョン・ランボー。その主人公を描いたシリーズの第一作が本作「ランボー」だ。原題の「FIRST BLOOD(最初の出血)」には“どちらが先にしかけたか”の意味がある。大ヒットアクションシリーズとして有名な本シリーズだが、この第一作は、ディヴィッド・マレルの小説「一人だけの軍隊」を原作に、ベトナム戦争、そして、その戦争が残した後遺症といった重い題材をテーマとした社会派、人間ドラマでもある。
ベトナム戦争やその後遺症については、ここでは敢えて触れないでおきたい。僕がここで語れる程、生易しいものではないですし。実際、僕も本作を観たのがきっかけで、ベトナム戦争後遺症に関しての資料等は、何度も目にしているが、読むに耐えないほど、悲惨なものであり、本作「ランボー」でもその状況の一端は、垣間見ることができました。興味のある方は是非調べてみてください。

スタローンの体当たり演技

本作「ランボー」は、僕の大好きな映画の一つ。テーマに関しては、先に述べた通りだが、スタローンの体当たり演技も素晴らしい。本作が制作されたのは1982年であり、スタローンの「ロッキー3」(1982年)の製作と同年である。

「ランボー」と「ロッキー」(1976年)シリーズを観ている人はご存知かと思うが、まず、彼の肉体を見ると、かなり絞り上げ、減量し鍛え上げているのが分かる。「ロッキー」「ロッキー2」(1979年)での彼の肉体とは明らかに異なる。そうした身体作りからも分かる様に、彼は徹底した役作りを行っている。 そして、断崖絶壁からのダイブを始め、ほとんどのアクションをスタントなしでこなしている。今となっては、こういう肉体派のアクションスターは、本当に稀有な存在になってしまった。というより、CGを駆使した製作の為、もはや“アクションスター”という言葉すら死語的なものになってしまっている。アクションする事無く、アクション映画が撮れてしまうのだから。只、アクションをする事で観る者に感動を与えることも無くなってしまっているよう。ジャッキー・チェン、シルヴェスター・スタローン等、往年のアクションスターが今だ(2020年現在)現役として活躍しているのは喜ばしいし、これかも引き続き頑張ってほしい。

監督、脚本家としての才能(スタローン)

スタローンは、俳優としてはもちろん、監督・脚本家としても数々の作品で、その才能を如何なく発揮している。脚本に関しては、「ロッキー」でアカデミー賞にノミネートされるほどであり、本作でも彼の脚本が光っているし、その後の「ランボー」シリーズの大ヒットにもつながっている。

ベトナム帰還兵たちの希望

そして、何より彼のこの脚本が、ベトナム戦争のPTSD(心的外傷後ストレス障害)等に苦しむ帰還兵たちの希望になったといっても過言ではないだろう。
ディヴィッド・マレル原作「たった一人の軍隊」を読んでいただければわかるが、小説のラストでは、主人公ランボーは死んでしまうのだ。しかし、アメリカそして世界に対して影響力のある映画で主人公“ランボーを死なしてしまう”ことは、ベトナム戦争後遺症に苦しむ帰還兵たちの希望をなくすことでもある。その意味で敢えて、スタローンは、本作のラストでランボーを生かす設定としたのだ。この辺りにもスタローンらしさが出ている。彼の映画は、常に観るものに希望を与えてくれている。

名脇役リチャード・クレンナのはまり役、トラウトマン大佐

本作にはシリーズ(1~3まで)を通して、もう一人出演し続けた人がいる。ランボーの上官役サミュエル・トラウトマン大佐を演じた名脇役、故リチャード・クレンナだ。その存在感、ランボーを理解し、上官でありながらも友人としての接し方、それらの演技が絶妙でした。正に、“はまり役”でしたね。その後の続編「ランボー 最後の戦場」(2008年)、「ランボー ラスト・ブラッド」(2019年)で、その雄姿が見れないのは残念。「ランボー 最後の戦場」では本作のラストの幻のシーンで出演しているけど。探してみてください。
「ランボー」ヒットの一役を担った人でした。その他、多くの作品に出演しているが、個人的には、オードリー・ヘプバーンと共演した「暗くなるまで待って」(1967年)での彼が良かった。

他にも、敵役の保安官ティーズルを演じたブライアン・デネヒーの本当に憎憎しい演技も素晴らしかった。彼以外の敵役は、考えられないですね。

こんな人におすすめ(まとめ)

2020年にも前作「ランボー 最後の戦場」から11年ぶりの続編「ランボー ラスト・ブラッド」が公開されたシリーズの記念すべき第一作目の作品です。
スタローンのはまり役となり、今となっては彼以外の俳優が演じるのは想像できないが、当初は、ダスティン・ホフマン、クリント・イーストウッド、アル・パチーノ、スティーブ・マックイーン、ニック・ノルティ等、名だたる俳優達がオファーされていた。
2作目「ランボー 怒りの脱出」(1985年)、3作目「ランボー3 怒りのアフガン」(1988年)は完全な娯楽アクション大作となります。社会派ドラマとしても楽しめる第一作「ランボー」、是非ご覧ください。

  • 原作モノのアクション映画を楽しみたい人
  • スタローン映画デビューしたい人
  • 本格的な戦争映画デビューする前に
  • ベトナム戦争関連を観たい人(そのものではないです)

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